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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 孤高の美女の復讐

2018年11月5日

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「これで…私の顔を美しく整形してください」

 

「動機…それが重要だ。私にとっては」

 

醜い…

 

ただそれだけでどうして私は

 

こんな目に遭わなければならないの?

 

「許さない…絶対に許さない。必ず…必ず復讐してやる!!」

 

藤森治見先生が描く復習に人生をかけた残酷系復讐劇

 

「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 

 

次々と起こる常軌を逸した女の恐怖のサスペンスが降臨!

 

戦後の動乱期に起こった人生を、命を賭した狂気の殺戮

 

「すべてを忘れて生き直す…という選択肢もあるのでは?」

 

…私は…忘れることなんてできない

 

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過去を消し仮面をまとったダークビューティーの

 

孤高だからこそ冷徹で容赦ない復讐劇がいま始まる!

 

「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 プロローグ

この「美醜の大地」という作品は、かなり引き込まれる共感度の高い作品です!!

 

カテゴリーとしては残酷系サスペンスになるのかなぁ~。

 

復讐という目的の中に、バイオレンス、セックス、狂気、残虐、葛藤といった人間であればだれでも持つ本質を描いた作品です。

 

醜い…それだけのことで、虐(しいた)げられる日々を過ごさねばならなくなった。

 

唯一の心のよりどころだった家族をもそのせいで失ってしまった…

 

許せない…

 

そして復讐劇は始まった…

 

その凄惨な復讐とは…

 

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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 動機

「これで…私の顔を美しく整形してください。お金が足りなければもっと用意します。」

 

「動機…それが重要だ。私にとっては」

 

市村ハナの言葉に、動悸を訊ねる医師 内田胤篤(たねあつ)

 

このフレーズ聞いてわたし(マカオン)は真っ先にBJ(ブラック・ジャック)を思い出しましたね。

BJにも整形で人生をやり直そうという話がありましたからね^^;

なので、はじめは天才医師がおりなすヒューマンドラマと思いましたが、これが全然!

凄惨な復讐ドラマ だったんですね~~~。

 

昭和初期…。

 

市村ハナは樺太に住む女学生でした。

 

ハナは成績優秀でしたが、その容姿は醜いものでした。

 

醜いだけで、ハナはいじめを受けていました。

 

このいじめは社長令嬢の高嶋津絢子(たかしまづあやこ)をリーダーとしたグループです。

 

そのいじめの方法というのは、ミミズを弁当に入れたり、ブ醜男の先生に犯されそうに仕向けたり…など凄惨を極めていました。

 

マカオンは設定に驚きました。

まず時代設定ですが、なぜ昭和初期なんだ?

この時代にこんな凄惨ないじめってあるのか?

ちょっと、異質なものを感じましたね。

 

結果、ハナはこのいじめのため退学に追い込まれます。

 

そればかりか、絢子のグループの吹聴により

 

樺太からの引上げ時に最愛の母と弟までも失ってしまうのです。

 

醜い…ただそれだけでどうして私はこんな目に遭わなければならないの?

 

「許さない…絶対に許さない。必ず…必ず復讐してやる!!」

 

これが、ハナの復讐の原点です。

 

そしてハナは身体を売り、お金をため、胤篤に手術を依頼したのです。

 

「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 泥棒女 編

北海道の川上町のとある温泉旅館。

 

そこに敏恵はいた。優しい夫と結婚し、

 

女将として忙しいながら幸せな日々を送っていた。

 

出張から帰ってきた夫は、

 

偶然出会った小石川菜穂子と名乗る

 

住込みで働きたいという女性を連れて来た。

 

菜穂子の美貌に敏恵は驚愕した。

 

わかりやすい設定だなーとおもいました。

同時にハナがどのようにして復讐を果たすのかに一気に興味が惹かれる。

実にうまい手法であるとおもう。

こういう所もこの作品の人気の秘密なんだなーって感心しましたね。

 

菜穂子は美しいだけでなく、働き者のうえ、奥ゆかしい。

 

その謙虚さに好感を持たれるが、それが敏恵には面白くない

 

次第に敏恵は周囲から疎ましがられる

 

ここまで読むと、あー結局、敏恵ってやっかみタイプの女だったんだなーってわかって、ハナに同情と共感してくる。

 

そんなある日事件は起こった。

 

もちろんハナが仕掛けた。

どうなるんだ?

 

血みどろになった兎の屍とともに敏恵の靴が捨てられていたのである。

 

その異様さにざわめく授業員たち。

 

夫は妻の敏恵ではなく菜穂子を気づかってる。

 

その晩、敏恵は窓の外にハナの姿を見つける。

 

「ハ…ハナ⁉ 嘘でしょ⁉ だって… だってあいつは!!」

 

その姿に敏恵は怯え、

 

ハナが死んだことに自分たちの責任を思い出すと同時に、

 

ハナの亡霊に怯えるのです。

 

敏恵は菜穂子をハナと断定し暴力に訴える。

 

それも、従業員の見ている前で。

 

「あんなに大騒ぎすることですか…」

 

義母から強い叱責を受けた敏恵が見たのは、夫と菜穂子が抱き合うシーンだった。

 

すべてがハナの演出による計略であることは間違いない。

しかもすべてがうまくいっている。

ハナの計略が上手くいってちょっと小気味いい感じです^^

やはり、偽りの言葉や態度は美貌という仮面を被ればすべて真実になるのだろうか?

そう思ってしまいます。

 

敏恵の逆襲がはじまります…

 

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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 罪の記憶 編

「じょ、じょ女学生さん…あんたかい? 売りやってるって言うのは。ほ、ほらこれお金…」

 

「いやァ!!」

 

逃げ惑うハナ。

 

ニセの手紙でハナを呼び出したのは百子であった。

 

古い記憶を夢で見たハナはうなされて目が覚める。

 

壁に掛けられた写真…そこには\で顔を消された敏恵が写っている。

 

ハナの復讐の成果だ。

 

ほんとにこの高島津の取り巻きは陰湿だよな~って思う。

しかも手が込んでいる。

これって社長令嬢の高島津に気に入られようとして

こんなめんどくさいこと画策するのかなぁと思ってしまった。

この集合写真の顔をひとりひとり消していくのって

サスペンスの常套手段だけど、

ハナの復讐に満ちた眼光が狂気を醸し出して

ぐっと画が引き締まっているのはさすがだな~。

 

樺太から引き上げた百子を待っていたのは都会生活とはかけ離れた農作業に従事する貧困生活だった。

 

しかも生活苦からブ醜男との縁談を両親から持ち掛けられる。

 

こんな生活から逃れたい願う百子の前に超イケメン男が現れる。

 

その男は裕福なゆえに親に好きでもない女性と結婚させられると嘆く

 

それに共感した百子。もちろん男の生活や外見にも強く惹かれプロポーズを受ける。

 

祝杯を挙げた百子は途端に意識もうろうとする…

 

当然これはハナの罠であることに間違いはないでしょう。

この男は誰なのか?

ハナとの関係は?

と言った疑問が湧き上がってきますよね。

ストーリーがどんどん展開していく様は読んでいて気持ちいいです。

とてもテンポよく読めると思います。

みなさんもぜひ読んでみてください。

 

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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 私は特別 編

「や…やめて! スミ子さん!!」

 

「なんでよ? その不細工な顔をきれいにしてやろうってのに」

 

その時、誤って刃物の切先がハナの頬を切り裂いた

 

「ねえハナ、あんたさあ、よくそんな顔で生きていっれるわね」

 

この奥田スミ子という女は超美貌の女なんだけど、心がほんとに醜い

 

絢子がいなくもハナを虐めていたんじゃないかって言う感じ。

 

だから自分の美貌を自慢したい虚栄心の強い女って言うのがよくわかる。

 

「私はこんなに美しいのだから」

 

「私は特別なのだ」

 

もう、虚栄心の塊としか言いようがない(x x)

完全に人を見下す嫌なタイプ。

容姿が優れてるって損ではないかもしれないけど、

特別って訳でもなんでもないのになぁ…

この女、えらい勘違い女だって思いましたね~。

ほんと、嫌なタイプです。

 

スミ子と同じカフェにもう一人の美女がいました。

 

その女性は菜穂子という名前です。

 

来たぁ~~~~!

 

ハナです。

 

今度は一体どんな風にスミ子を貶めるのか?

興味津々です。

 

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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 情け無用 編

瀬尾サチ学業優秀な妬みの強い女学生でした。

 

それまではTOPの成績だったサチですが、

 

高島津絢子と市村ハナが同級になるとサチはその座を奪われた

 

絢子に抜かれるのはまだしも、

 

醜いハナにTOPの座を奪われたことは、

 

サチにとっては屈辱でしかなかった。

 

「なんであいつが私より上なのよ」

 

「あなたにはもっと惨めなほうがふさわしいでしょ」

 

頭脳明晰(めいせき)な女性ってホントプライド高い(><)

 

なんか人生の勝利者って勝手に思ってるのかもしれない…

なんか画からはサチのハナに対する憎しみの目が半端ないです。

だからハナが死んだと聞かされた際もサチのめっちゃ嬉しそうな顔が怖いです。

 

「そうよ。あんたにはそうやってみじめに死ぬのがお似合いよ」

 

これって、絢子がどうのこうのじゃなくて、サチはもうハナに対してめっちゃ大きな憎悪をいだいているんだな~ってわかりますよね。

しかし、次のシーンは驚きなんです。

 

全裸にされ、後ろ手に亀甲縛りにされているサチ

 

ロープの先は天井に括り付けられ、逃げ出せないようにされている。

 

羞恥のため、必死で股間と胸を隠している

 

そそられる…才色兼備な女性の羞恥的な姿はそそられますぅ~^^;

しかし、何か訳がありそう…

 

その時、白川と呼ばれる男が、サチにさらに凌辱する。

 

目の前でたらいに用を足せと…

 

学業優秀なサチに何があったのか?

プライド高いこの女がこんな辱めを受ける理由とは何か?

白川と呼ばれる男は一体何者か?

ここまで落ちぶれたサチにハナは復讐するのか?

それぞれの人生にサチはどのように斬りこんでいくのか?

ぜひ、読んでみてくださいね!

 

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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 氷の追跡 編

カフェの女給であった奥田スミ子の死に疑問を持った「月刊 道民」の記者 綿貫

 

彼はスミ子の死に市村ハナが関わっているのではないかと疑っていた。

 

スミ子の部屋にあった写真から高島津絢子に面会を求めていた。

 

スミの子の死に際にハナの姿があったのではないかということを絢子に告げた時、

 

流石の絢子も顔が強張った

 

来た来た来た~~~いよいよ真実を暴こうとする動きが出てきました===!

しかもすでにハナの生存に目をつけてる当たりかなりいい感じ。

でも、絢子はこの記者の情報からすでにハナの生存を確信し、この先何が起こるかを予感したのではないだろうか。

 

そのころハナは自分の覚悟が足りなかったことに気づき、

 

これからどうしていくかを思い悩んでいた。

 

「これ以上、先へ進むのも、(復讐を)果たせないのも、怖い…」

 

良心の呵責と復讐の狭間に立ったハナ。人間らしい一面を見せますが…

う~ん、ちょっと冷酷なハナも所詮は人間。しかも元々がかなりまともだからこう思うのも仕方ないんでしょう

が、ちょっと残念ですね。

ハナのキャラが普通ぽっくて心の葛藤でキャラがぶれているように感じます。

鬼になってほしかった…マカオンはそう思っちゃいましたね。

 

しかし、弟の亡骸に誓うんです。

 

唇を噛み締め、血を滴(したた)らせて…

 

「許さない…みんな、地獄の底へ引きずり落としてやる」

 

まさに鬼の形相で…

 

しかし、同じ時、ハナを殺すと誓った醜い女が現れる…一体それは…

 

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「美醜の大地~復讐のために顔を捨てた女~」1巻 のネタバレと感想 出来損ない 編

記者の綿貫は殉難事件の生存者名簿を調べるため札幌にやってきた。

 

その時、ハナはもうアパートを引き払ってどこいるのかも分からなかった。

 

綿貫はハナの学校の教師らしい、常岡久次という男に行き当たり、

 

ハナのことを訊いてみようと思っっていた。

 

常岡は夕張市にいた。

 

「『月刊 道民』? それでこのわしになんの用かね?」

 

綿貫は適当な理由をつけ常岡の取材を始めた。

 

「この女学生をご存知ですか?」

 

市村…ハナ…?といったかな」

 

「人の心の美しさというのものは、その外見にも表れてくるものだ。その逆もまた然り」

 

この常岡という教師は主観で物事を決めつけてしまう理解のない最低の男だね。

今の時代ならパワハラ、モラハラで瞬殺される最悪教師!

いくら、この時代が軍国主義の名残があると言っても

福沢諭吉先生の言葉を思い出して欲しいものだ

 

とある本屋…『月刊 道民』を読むひとりの若く美しい女性

 

外見の醜い人間は心も醜いと常岡に言われたハナだ…

 

ハナは氷のような冷たい眼をして常岡の写真を見つめていた。

 

そして、あらたに覚悟を決めたハナの復讐が再開する!

 

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醜い女が整形して、自分を虐めた人間に復讐するというストーリーであるが、

読み進むうちにハナに感情移入する人は多いのではないかと思う。

というのも、ハナは元々冷酷な復讐鬼ではなく、

本来、優しく思いやりのある性格であるからこそ、

復讐という行為に背徳と葛藤が起こります。

 

「ごめんね…ごめんね留吉」

 

「弱いお姉ちゃんでごめんね…!!」

 

わたしはそこにハナの人間性を見いだしました。

だからこそこの後のハナの決意は鬼気迫ります。

ハナの復讐の行方は?

絢子との対決は?

みなさんはどう感じられましたか?

ぜひ感想を教えてくださいね

 

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