聖人君主なんていない！
所詮、人間は自分がかわいくてその保身のために他人を犠牲にする…そういう生き物なんだよ。それが悪いということではなく、度を超えてはいけないし、その時に、相手のことをほんの少しでも考えることと、その先にある結末を考えれば今の行動を変えることにつながる。
だから、「友食い教室」3巻 はおもしろい^^
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目次
「友食い教室」3巻 感想
唇を重ね抱き合う奈緒と翔太…
寄り添って生きていくことを確認し合ったとき、ドアをノックする音が…
「翔太くんっ！ 来ちゃった…！」
「由…紀…」
翔太のことを思う由紀は自分もここで寝泊まりしたいといい、そんな由紀の思いを知らない奈緒は快諾した。
感染者：山口
山口がドナーである南雲千尋を襲ってきた。
山口らを阻止したのは意外にも綾斗だった。
意外にも綾斗は格闘技経験もあるらしく圧倒的な強さを見せる。
単独で翔太と千尋を追う山口は理科準備室に二人を追い込む…そして…
解明への糸口
ゲームのヒントを見つけだすために翔太はオカルト好きの南雲千尋に相談してみる。
得られた情報は隣県の高校で同じような事件があったらしいということだった。
魔性の優愛
翔太は同じような事件があったらしい隣県の高校に到着した。
教室に入った翔太は思わず息をのんだ。
その教室は窓も机も床も、黒板、椅子、あらゆるものが血でまみれていた。
何とか手掛かりをさがすため翔太はクラス全員の下足箱のネーム写真を撮った。
そこへやってきたのは優愛だった。
優愛といえば感染者になったときドナーの竹男に色仕掛けで迫り爪をはがした経緯がある。
翔太はなにはヒントを探しに来たことを話した。
それに反し優愛は情報を明かさない。
そればかりか
「見て優愛の胸大きいでしょう？ 触って…いいんだよ。 上も下も…優愛の恥ずかしいところ全部… 翔太くんの好きにしていいんだよ？」
優愛に魔性の恐怖を感じた翔太はその場から逃げ出した。
奈緒と由紀
奈緒との元に戻った翔太は安堵し、奈緒にキスする。
由紀は二人がつきあっていることを知ってしまう。
由紀はひとりで「大丈夫…私は 私にできることをするだけ…」
翌朝…それは起こった…最も恐ろしく、悲惨で、残忍な結果として…
由紀の過去
由紀の母は由紀を虐待していた。
小さな町で小料理屋を営んでいた母は娘を客の玩具にしていた。
そればかりか自分のマージャンの負けを娘の身体で払っていたのだ。
心が壊れた由紀は自分を凌辱していた男をメッタ刺しにした…
教室組
「相互不干渉」を前提とした「平和主義」
自分の安全が確保できたならば協力してもいい
相手の言動に文句は言わない
そんな距離感が教室組
そのうちの一人 上田香奈枝が感染した。
ドナーは翔太 ワクチンは骨…
香奈枝は教室組のリーダー格である涼子に相談した。
その過程で涼子に変化が…
いや、涼子ばかりか教室組全員に拡散する。
健常者であっても感染者に触れると感染してしまうのだ。
4人が翔太に襲いかかる…
それを救ったのは由紀だった。
しかし…それは由紀あって由紀ではなかった…
そこにいたのは、以前 翔太が見たあの…
そのせいで由紀は殺人鬼になってしまったたのか…？
謎はさらに深まった…
凄惨がさらに悲惨になる…
翔太のログハウスで翔太を取り合う、奈緒と由紀の微妙な三角関係^^;
恐怖の中では誰かを信じることで一時の安らぎを求めるのはよくわかる…
それってフツーに生きてる日常生活でもあることだと感じた。
ものすごいショックなことがあったとき、優しくされると安らげる…アレだよ^^
結局、翔太は奈緒と関係を持っちゃうんだけど、由紀には何も言わなかったんだよね～。
ストーリーの中では正義感の強いポジティブな翔太だけど、奈緒と付き合っていることを由紀に言わなかったのには
卑怯というより、逆に人間臭さを感じる。
聖人君主なんていない！ 所詮、人間は自分がかわいくてその保身のために他人を犠牲にする…そういう生き物なんだよ。
それが悪いということではなく、度を超えてはいけないし、その時に、相手のことをほんの少しでも考えることと、その先にある結末を考えれば今の行動を変えることにつながる。
そこに気づくことが必要なんだ。そして行動することが大切なんだ。
しかし、この友食いゲームはなんのために実行されているのか？
どんな仕掛けで操っているのか？
そして、いったい誰が…
まだまだ謎は多く、楽しみな作品だ^^
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