泣ける、ヒューマン

「Dr.クマひげ」 ネタバレと感想 しぜんと涙がこぼれる…元祖医療漫画

2018年1月18日

「医者に何ができる⁉ エッ! 死んでゆく人間に医者が何をできるというんだァ!!」
「医者ってなァな 世の中で一番死んでいく人間を見る商売なんだ! 常に”死”をみなきゃいけねえ商売なんだッ!」
ただただ、真正面から人と対峙するあつい心も持った中年の医者がいて、
わたしたちに問いかけ、こころを大きく揺さぶるんです。
わたし(マカオン)は涙腺崩壊してしまう号泣漫画です^^;
こんな悲痛な本音をぶちまける医師を描くのは、ながやす巧先生と史村翔(武論尊)先生の最強コンビで顕出された元祖医療漫画

最高の技術を持ちながら、万民の医師「Dr.クマひげ」 です。

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「いいかァ! オレ達がやつらにやってやれるのはな、やってやれるのはたった一つ…人間として…人間としてつきあってやるしかねんだーーーッ!!」
今回マカオンが紹介するのは、人情まる出しのあつい、あつい医師が織り成すヒューマンドラマ。
あつい泪を流さずにはいられない…
最高の医療ドラマ!の紹介です!!

「Dr.クマひげ」ネタバレと感想

みなさんは『医療漫画』と言って真っ先に思い浮かべるのは「ブラック・ジャック」ではないでしょうか?
わたし(マカオン)も大好きな作品です^^

今回紹介する「Dr.クマひげ」はBJよりもすこし高めの年齢層である16歳ぐらい以上を対象にした元祖医療漫画なんです^^
ブラック・ジャック(以下BJ)は大変に感銘を受ける医療漫画であることに間違いはありません。

それでは、あなたが好きなBJのエピソードを思い浮かべてください。
ひとによって様々だと思いますが…思い浮かべていただきましたか?

多くの方は、やさしさや思いやり、そして人間味などあたたかい人の想いに溢れたエピソードを思い浮かべられたのではないでしょうか?
どちらも1話完結型ですが、
Dr.クマひげは毎回、このあたたかい人の想いで綴られた作品です。

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元祖医療漫画と書きましたが、
・難病や奇病、特異な病気に冒された患者なんて出てきません^^;
・過酷な労働を強いられる研修医も麻酔科医もいません^^;
・超人的な体力を持っているわけでもありません^^;

ただただ、真正面から人と対峙するあつい心も持った中年の医者がいて、
わたしたちに問いかけ、こころを大きく揺さぶるんです。
わたし(マカオン)は涙腺崩壊してしまう号泣漫画です^^;

というのも、この物語の主人公である、熊先生こと国分徹郎は、H大在籍の腕のいい医師です。
国分は親友の向井とは助教授の椅子を狙う良きライバルでありながら、志保を奪い合う恋敵でもありました。

しかし、突然、助教授の椅子、恋人、約束された将来…すべてを向井に譲る決意をし、H大を去ってしまいます。

そして、2年後のいま、国分はH大に戻ってきました。
”伝説”と化した彼が戻った理由は…ただ一つです。

自分が身を引きすべてを譲った、ライバルであり大親友の向井の病状が悪化したという連絡があったからです。
そうなのです。国分は親友の向井が病であることを知り、何もかもすべてを譲ったのでした。

みなさん、どうですか? ^^
カッコ良すぎる…ベタな設定かもしれませんが、あたし(マカオン)は国分がどんな思いで大学を去ったのかを想うとうるっと来ます。…どれぐらい生きられるかわからないけれど、余命ある限り向井には幸せな人生を送ってほしい…そんな思いではなかったのでしょうか。
国分の親友を想う優しと思いやりがこころに沁みてくるんですよ~(><)

国分徹郎は名医ですが、万能の医者としては描かれていません。
助けられず死を見守ることしかできないときもあります。
その時、H大の若手医師、築城三郎(つづきさぶろう)に発したのが、

「いいかァ! オレ達がやつらにやってやれるのはな、やってやれるのはたった一つ…人間として…人間としてつきあってやるしかねんだーーーッ!!」

という言葉です。
この言葉、心に響きましたぁ…病人としてではなく、「人としてつきあう」これがなにを意味するのかは、序章を読んでみてください^^

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登場人物

Dr.クマひげに登場する人物はそれぞれクセのある…いやいや、個性的な人物ばかりです^^

国分徹郎(こくぶ てつろう)

国分診療所の院長で本作品の主人公。
元々は北海道H大出身の名医である。

外科医としての手腕は天才的であるが、
助教授を目前にして大学を去る。
その後、新宿 歌舞伎町で診療所を開業した。

気さくで人情味厚い人柄から多くの人に慕われる。
髭をたくわえていることから「熊先生」とか「熊」と呼ばれる。

スケベでだらしないところもあるが、
信頼される赤ひげ先生である。

田宮(たみや)

新宿西署の刑事であり、国分徹郎の良き理解者

サングラスとはげあがってきた頭部がトレードマーク

国分と同じでスケベでいい加減なところがあるが、
正義感が強く、訳アリの患者を国分と面倒みていくこともある。

ある理由から、結婚もしていない女性の、
血の繋がらない子供を育てているシングルファーザーである。

築城三郎(つづき さぶろう)

国分と同じH大出身。国分の後輩にあたる。

大病院の令嬢との結婚を断り
北海道から国分の診療所で医師として働く。

医療、人生ともに若いため経験がは浅いが、
何事にもまじめな性格で誠実に対峙する。

築城美子(つづき よしこ)

三郎の妻。三郎を愛し、妊娠した際に身を引く決意をするつつましい女性。

石田久美(いしだ くみ)

国分診療所に出入りする女子高生。国分を誤解し反目していたが、国分の真の姿を理解していくうちに惹かれるようになる。

厳選エピソード

ここではマカオンが勝手に選ぶ名作エピソードを紹介します。

序章 雪の終わり

冒頭紹介した国分が大学を去った理由、向井との関係をベースに、
国分の性格や人となりを描いています。

H大に戻ってきた国分の目的は?
向井、志保、国分の関係はいま、またどうなるのか?
そして向井の病は…その時、国分は…
国分は向井に対しひととして向き合います。
その向き合い方はまさにふたりが親友であり、お互いが名医であり、固い信頼のもとで成し遂げられます。
思い出すだけで涙が出てきます^^;

サイドストーリーとして築城三郎の心の葛藤が描かれていています。
第1話ではなく序章とされているのはここからまさにこの作品が始まるからです。

この序章を読むことで一気にこの作品がどんな作品かわかるぐらい重要な作品です。
無料で立ち読みもできるので是非読んでみてください。

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第4話 熱き日

或る夏の熱き日、国分が偶然見たテレビ中継に爺さんが映り国分の顔は一気に険しいものになります。
その爺さんこそ、国分診療所の大家で、意識不明だった爺さんなのです。
すぐにタクシーに乗り球場に向かう国分…

「やったー! イエ~! おやっさん、お見事~~~~!」
「ワッハハー」
野球を楽しむ若者と爺さん。

爺さんは若いころは働きづめの人生でした。
リタイヤ後に当時叶わなかった勉強と野球を定時制高校に入学して、10代の同級生と謳歌(おうか)していたのです。

「これはね…わしの夢だったんじゃよ! 小さい時からのずっと…」

そう話す爺さんは幼いころを懐古し、今をほんとうに楽しんでいるようです^^
こんな努力、今では考えられませんが、夢を諦めず年老いてから叶えた爺さんに思わず「よかったなぁ…爺さん…」と声を掛けたくなってしまいます。

そして国分にも、
「先生!診療所のビルのことは心配せんでいい!あれだけは子供たちにも譲らんからな!」
と欲に目がくらんだバカ息子たちが診療所のあるビルには手出しをさせないことを告げ、安心させるのです。

男だね~爺さん(/_;)
「わしの目の黒いうちは…」どころか「死してなお…」を明言するなんてあっぱれだ!

その時…国分の目の前で爺さんは倒れたのです…
もちろん国分が執刀しました。
死には至らなかったものの、意識は戻らなかった

その爺さんが球場で60歳以上も年の離れた同級生のプレーを目を細めながら観ている。
意識が戻ったのか…?

爺さんが生きた人生と、夢を叶えた喜び、そこで得た仲間たちとの交流…
マカオンは自分が爺さんと共に、爺さんの辛かった年少期、がむしゃらに働いた青年期、そして夢をかなえた晩年を共に生きてきたように感じてしまいました。
爺さん死ぬな…でも、いい人生だったな…

そのとき、球場に駆け込んだ国分が目にしたのは…

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第14話 蝮の恋

蝮こと田宮刑事はクラブ・外山の真理とデートを5分で急用ができたと帰ります。
クラブののママがその日は田宮の奥さんの命日だと教えるのです。

田宮は国分診療所を手伝っていた村井弘美に一目惚れしてします。
ショートカットで真面目そうな弘美はほんとがさつな田宮とは不釣り合いです^^;

田宮の想いを聞いた国分は、弘美には死別した夫がいて、その夫との間に設けた健太という5歳になる男の子がいると話します。
余談ですが、いまならこんな個人情報絶対に言えんだろうなぁと思ってしまいました^^;

田宮は、子どものことは気にならない、自分と彼女の間には赤い糸が見えると言い出すしまつです。
健太にはパトカーを乗り回して楽しませます。完全に職権濫用です^^;

田宮は弘美に想いを伝えプロポーズします。
困った弘美は迷い国分に相談します。
相談を受けた国分は田宮は単純だがいい奴だと告げるのです。

弘美は田宮をホテルに連れて行き、真正面から自分の全裸を見せます。
そして、自分は子宮と卵巣の片方を摘出する手術を受けていて、子どもの産めない身体だと告白します。

「わかる? 私にはもう…子供が生めないの! あなたと結婚してもあなたの子供が生めないのよ!」
そして結婚はできない。遊びだったら抱いてもいい…と涙を流しながら田宮の誠意に応える精一杯の返事をするのです。

「子供は…もういる! 子供はもういるッ! 健太って子がいるじゃねえかッ!! 一人いりゃ十分だ…健太はおれたちの子だッ! オレ達のな…!」

もう、涙が止まりません(>_<)
田宮!おまえは、なんて女の愛し方するんだ~~~。すべてを受け入れて愛するってこういいうことなのか(>_<)
それに、子供を生んであげれないから結婚はできない。だから遊びで抱かれてもいい…なんて弘美さん…あんたもいい女だわ。

正直、田宮と弘美さんじゃ月とすっぽんですが、新しい家庭をスタートさせようとします。^^
いや~ほんとよかった^^ よかったはずが… 
…ラストは一緒に泣いてあげてください。

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最後に

今回、マカオンが紹介した Dr.クマひげ は名作であると思います。

世にある名作と言われる作品は時代が移り変わろうとも、その感動が変わることはありません。

このDr.クマひげが名作である所以は、
この熊先生は現代では廃れた「医は仁術なり」を実践しているからに違いないと思います。

医は仁術とは、「医は、人命を救う博愛の道である」とされています。
博愛とは広く平等に愛することです。

整理すると、
医は人命を救うため広く平等に患者を愛する道である

わたしたちはそういう医者を赤ひげ先生と呼ぶこともあります。
お金がなくても治療を施し、悪人でも施術を行う。

かといって万能でなくただしを見守るしかできないこともある。
それならば、人をひととして精一杯つきあっていく。
そんな医師が国分徹郎である。

技術は最高…しかし、神ではない…助けられない荒廃感…しかし、できることはある。
「わかっている…嫌な街だ…嫌な連中ばかりだ…だが…今はこいつはケガ人でオレは医者だ…!」

所有すべき永遠の名作 Dr.クマひげ 

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